深く多様な人間観察に基づいた指摘に溢れている。
「ソフトウェア開発で・・・」の「ソフトウェア」を外してしまっても、技術者一般について言える内容である。初版には存在しない、カバーページに小さな文字で書かれた "It's Not About the Programming"が控えめながら本書の特徴を主張しているとも言えよう。
第二版の特別付録で、著者のバックグラウンドが古典音楽であることが披瀝され、ソフトウェアとの共通点も多々指摘されている。然りである。「美しさに対するこだわり」は、古来、日本の技術の根幹であったことを思い起こさずにはいられない。
本書を読むことが「伸びる人」に即つながる訳ではない。素直に我が身を振り返り、より良い習慣を身につけるためのヒントをつかむための鏡としたい。特に、若い技術者、これから技術者を目指す学生には、日本語と英語を論理的に正しく操れることが、伸びしろを確保して幸せなキャリアを積むための不可欠な力となることを本書を通して感じて欲しいと思う。