本書の標準的なアプローチは、ソフトウェア要求仕様を収集し、そして改良、実装、追跡をするために必要なプロジェクトマネジメント能力にとって不可欠なものである。全体は薬品追跡アプリケーションのケーススタディによってまとめられており、ユーザーと開発者がソフトウェアプロジェクトの最終目的について互いに誤解してしまう逸話から各章は始まる。ソフトウェアマネジメントに携わった経験がある人にとっては、これらの話に思い当たるところが多いはずだ。
ソフトウェア設計プロセスを改善することを願って本書は書かれており、顧客から良い設計のための情報を引き出すコツや、要求仕様からさまざまな設計ドキュメントを書く方法が記されている。豊富なドキュメントのテンプレートやサンプルは、多忙なソフトウェアマネージャーにとって非常に有益だ。
開発プロセス中の難所のやりとり、特にプロジェクトの進展に従って要求仕様が変わる場合や、さまざまなユーザーや利害関係者を満足させ続ける方法について述べている箇所は注目に値する。また、後半部分では今日入手できるソフトウェアマネジメントツールの一覧や、組織に適したツールの選択方法を示している。
著者の豊富な経験とソフトウェア工学の知見に基づき、むやみに専門用語を使わずに実践に即した要求仕様作りのガイドとなっている本書は、ソフトウェアプロジェクトをより効率的に進めるための力を与えてくれるだろう。(Richard Dragan, Amazon.com)
--このレビューは、同タイトルのハードカバーのレビューから転載されています。
最初は435ページという分量に圧倒されたが、意外とスムーズに読める。米国でコンサルタントとして活動する著者が見聞きした実話があちこちに散りばめられ、それが読者の共感を呼ぶ。システム・エンジニア(SE)やプログラマなら、著者のいう「要求アナリスト」という役割に共感を覚えるか、目を開かれるだろう。
惜しいのは、細部の説明が不十分なこと。要求仕様書の書き方、DFD(データフロー・ダイヤグラム)をはじめとする図の描き方などがあっさりした説明にとどまっている。「詳細は参考文献を読め」ということだろうか。
(日経コンピュータ 2003/09/08 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
登録情報
|
実践に応用する(実案件に置き換える)ことこそ必要なものの本質的に決めておかなければならないアイテムを述べ、なぜ必要かを説いている。
プロジェクトの成否に関わる重要だが、軽く見られがちな要求定義におけるSEやSAのバイブルとなりうる本であると思う。
|
|
|