大きく分けて3部構成.第一部はSoftware Factoryに対する動機付けを与え,第二章でSoftware Factoryを実現するのに重要な要素技術を説明し,最後の第三章では例を挙げながらSoftware Factoryをより詳しく説明しつつ他の類似技術との差別化について議論している.第一部と第三部を読むと,Software Factoryとは何か,Software Factoryの技術的方向性,そしてマイクロソフトのSoftware Factoryに対するスタンス・方針が分かる.私は特に第二部の技術解説が内容的に優れていると感じた.モデリングやモデリング言語,サポートツールといったモデリング技術,そしてモデル変換やコード生成といったオートメーション技術がある程度詳しく網羅されている(ところどころ抽象的な説明にとどまるところもあるが).こういった技術のサーベイをする用途でも十二分に有益な内容.
著者はSoftware FactoryがMDAと異なる理由やUMLを使わない理由などを述べてはいるが,本質的にモデル駆動型開発を実践するための枠組みなので,UMLを利用してモデル駆動型開発をする開発者やアーキテクト,MDAを推進・ウォッチしている読者にも有益な内容がたくさんあるはず.