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ソウルダスト――〈意識〉という魅惑の幻想
 
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ソウルダスト――〈意識〉という魅惑の幻想 [単行本]

ニコラス・ハンフリー , 柴田裕之
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,520 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

〈意識〉は脳内のマジックショーにすぎない――

それはいったいなぜ発生し、生物学的にはどのような役割を果たしているのか?

意識研究の最先端を切り拓く大胆な仮説を提唱する、理論心理学者ハンフリーの集大成!

著者は本書で驚くべき新理論を提示する。意識は私たちが頭の中で自ら上演するミステリアスなマジックショーにほかならないというのだ。この自作自演のショーが世界を輝かせ、自分は特別で超越的な存在だと私たちに思わせてくれる。こうして意識はスピリチュアリティへの道をつけ、そのおかげで私たち人間は、ハンフリーが「魂のニッチ」と呼ぶ場所に暮らす恩恵を受けることができると同時に、死への不安も抱くことになる。

隙のない主張を展開し、知的好奇心と読書の喜びをかき立てながら、深遠な難問に次々と答えを出していく。そして、誰もが頭を悩ます疑問、すなわち、いかに生きるべきか、いかに死の恐怖に立ち向かうかという課題に、意識の問題が直結していることを明らかにする。

神経科学や進化理論を基盤に、哲学や文学の豊富な知見を織り交ぜて書かれた本書は、意識の正体についての独創的な理論を提唱すると同時に、人間の生と魂を讃える――

リチャード・ドーキンスやダニエル・デネット、マット・リドレーら著名な科学者たちからも支持を得る、〈知の軽業師〉ハンフリーの刺激的論考。

【本書への賛辞】

理論心理学者のハンフリーは絶好調だ。シェリーやキーツなどのロマンティックな詩情と、シャーロック・ホームズばりの鋭利な知性を持ち合わせた彼は、その明敏な頭脳をもって、科学の一大難問「意識の進化的な起源」に切り込んでいく。そしてこの解決不可能とされる問題に、これまでで最も優れた答えを出したのだ。
――V.S.ラマチャンドラン(『脳のなかの幽霊』著者)

科学者が自然現象の解明を試みると、マジックのようなミステリアスな面を見落としていると非難されることもある。だが、この詩的な驚異の一冊で、ニコラス・ハンフリーは正反対のことをやってのけた。彼は脳を探究するうちに、マジックこそが意識の要であることを発見したのだ。
――マット・リドレー(『やわらかな遺伝子』著者)

ニコラス・ハンフリーは、大胆さと慎重さを兼ね備えた、類稀な知の軽業師だ。
――ダニエル・デネット(『自由は進化する』著者・過去の作品への賛辞)

著者について

ニコラス・ハンフリー (Nicholas Humphrey)
ロンドン大学経済学部名誉教授。ケンブリッジ大学でph.Dを取得(心理学)。ダイアン・フォッシーと、脳を損傷したサルで「盲視(ブラインド・サイト)」の存在を最初に証明した。人間の知性と意識の進化をめぐる業績で国際的に知られ、マーティン・ルーサー・キング記念賞や英国心理学会図書賞などを受賞している。邦訳に『内なる目――意識の進化論』『喪失と獲得――進化心理学から見た心と体』『赤を見る――感覚の進化と意識の存在理由』(以上、紀伊國屋書店)がある。

柴田裕之(しばた・やすし)
翻訳家。早稲田大学理工学部、米・アーラム大学卒業。訳書に『なぜE=mc^2なのか?』『共感の時代へ』『赤を見る』『神々の沈黙』『ユーザーイリュージョン』(以上、紀伊國屋書店)、『繁栄』(共訳、早川書房)、『「うつ」がこの世にある理由』(河出書房新社)、『ピュタゴラスの音楽』(白水社)、『叛逆としての科学』(みすず書房)他多数。

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: 紀伊國屋書店 (2012/4/27)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4314010959
  • ISBN-13: 978-4314010955
  • 発売日: 2012/4/27
  • 商品パッケージの寸法: 19 x 12.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By AH
Amazon.co.jpで購入済み
著者は意識は錯覚であると述べています。
但し、詳しくは説明されません。
錯覚はハードウェアとソフトウェア含め脳内の情報処理構造に依っているのですから錯覚は脳内のいろいろのレベルで起きる筈です、錯視もあれば思い込みもあるでしょう。
とすれば、どういった脳内の錯覚が意識と言う錯覚の中核をなしているのと著者に聞きたいものです。
意識はマジックショーだとも言います。
では演者は誰で観客はどこにいると質問したくなります。この手のことはハッキリと言わないのがミソなんでしょうか?
そこまでは解明できていない?

進化論的に意識意義について述べて後、意識が連れてきた未来,そして未来での自らの不在についての議論に移ります。
死についての議論です、ヒトは死が近くなるとこうした議論をしたくなるのです。そんなこと、若い頃など考えてもみませんけれど。
そう、意識は良いとこ取りだ。高度の意識を持つことで進化的には他の種に対して優位に立ち、かつ意識が連れてきてしまった死の恐怖も意識は克服できいるからだと。この問題についてのユングの“自然は寛大でこうした致命的な問いかけを多くの人に言わせなかった。誰も尋ねなければ、誰も答えを必要しない”を引用しますが、ハンフリーはこれを否定する。すでに15万年前からヒトはその問題に問いかけて来たのだと、そしてヒトを悩ましてきた、すでにヒトは実存的だったと。しかし、この間ヒトは死の恐怖にも係わらず栄えてきたのはヒトの意識にはこの問題を克服するすべが有ったからだ。つまり、ヒトは個の魂が不滅と信じることができるからだと。宗教学者の言葉、 “私たちは超越的存在でヒトは魂の国の住人だ。それはマスが川にすみ、ゴリラが森にすむがごとくである”と。詩的で美しい言葉です、全く論理的ではないけれど。著者はこれを基盤に据えてこの後の議論を進めていきます。
この後いろいろと展開があるのですが詰まるところ、ヒトには魂の永続性を信じる能力があると証明されるのですが、その根拠は、多くのヒトが例えばアメリカでは9割のヒトがそう信じているからだと言っています。
この死に関する議論で著者はなにを言いたかったのかよく解りません。ヒトには超越的な魂を信じる心があるということ?しかし、魂を論じるならば宗教について議論しなければ何をかいわんや、何の議論もありません。宗教については述べないと言います、ではヒトは魂の問題について宗教以外何か解決方法を持っているのでしょうか?

ハンフリーの議論は入り口はなかなか魅力的なのですが、出口が何とも常識的な範囲内で止まっていて、知識の積み重ねがありません。
辛辣に言えば単に思いつきをちりばめたものです。
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11 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「自己意識」の謎に迫る知的興奮 2012/6/11
By Max-T トップ1000レビュアー
Amazon.co.jpで購入済み
著者はロンドン大学の名誉教授、元々は心理学が専攻だが、その知見は心理学から進化論、脳科学、哲学、宗教に及ぶ。なにしろ自己意識という超難題を解こうとするのだから、学際的なアプローチになる。著者の重層的な論理を数行で要約するのは困難だが、最も基本的な視点は進化論的なアプローチだろう。

自己意識というものは、我々がみな持っていると感じながら、直接他人の自己意識の存在を観察することができない(相手は心がない心理学的なゾンビが、人間らしく反応しているだけなのかもしれない)。しかし、自己意識も存在する以上は、自然環境の淘汰圧の中で生存上の有利性があったからこそ、進化して来た産物であるとして読み解いていく。

しかし自己意識(この文脈では「現象的意識」と著者は呼んでいる)の特徴は、視力とか聴力、羽などのそれがなければできないことを可能にするような役割ではなく、「それがなければしようとは思わないことをするようにやる気をださせるもの」ではないかと言う(p94)。

もっと具体的に言うと、現象的意識には正真正銘の生物学的価値があるのであって、それは「(それがなかった場合よりも)付加された生存の喜びと、自分が生きている世界の新たな魅力と、自分自身の形而上学的な重要性という新規な感覚のおかげで、個体が自分の生存のために行う投資が、進化の歴史の中で劇的に増えた」ことにあると説く(p97)。

自己意識を持つ結果として人間は(自己意識を持つ以前よりももっと)死を恐れるようになったと理解できるならば、それは他のどんな動物の生物学的適応度よりも、人間の生物学的適応度の向上に貢献する」(p130)。

と同時に自己意識を形成するに至った人間は「生への強い執着」と「死の不可避性」という難問を背負うことにもなる。その難問へのひとつの解決法として魂の不滅性という宗教の中核的な信条が生み出されたと理解することで、宗教を求める人間の心理学的基礎も読み解いてしまう(12章「死を欺く」)。

自己意識の謎を取り扱う書籍は、これまで幾冊か読んだが、おそらくベストの一冊である。
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5つ星のうち 3.0 科学本というよりは哲学書 2012/6/26
人生の喜びと尊さを高らかに歌いあげる引用の数々を
抜いたら、厚みが半分になるような気がする。
意識とは何か、をずっと考え抜いてきた人には
楽しいのかもしれないが、結局何がわかってるの?ということが知りたかった読者には
応えられていない。

「喪失と獲得」「赤を見る」とは毛色が変わっていて
正直呆然。
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