ポワロもミス・マープルも出てきません。探偵役は、バトル警視です。何でも解説によると、彼はクリスティー作品に5度登場するようで、これが最後でしかも最も活躍する作品のようです。そんなこともあって、映画化されるということで初めてこの本を手にしました。
最初は、何となく関係無さそうなエピソードが続き、どう集約していくのだろうと思っていました。ようやく終盤になって殺人事件が起きるのですが、この序盤の関係無さそうな話が、非常に大きなヒントになっていました。トリックと言い、この話の構成力と言い、完全に脱帽です。二転三転する最後の決着の部分も、なかなか真犯人が判らず、しっかりと騙されてしまいました。
彼女自身も自作のベスト10に入れているそうですが、現代でも十分に通用する素晴らしい傑作でした。