ゼロ年代が終わり、その時代の批評を総括するような本。
円堂都司昭氏の名前自体は知ってはいたが、読むのは初めてだった。
新書判ではあるが、なかなかよくまとまっている本だ。
構成は、次のとおり
第1章 ゼロ年代批評のインパクト
第2章 ネットの力は社会を揺さぶる
第3章 言葉の居場所は紙か、電子か
第4章 データベースで踊る表現の世界
第5章 変容するニッポンの風景
サブタイトルにあるように、ゼロ年代に話題となったウェブ、郊外、カルチャーについて、各章で代表的な著作を取り上げ、論者の主張をコンパクトに纏めながら、著者自身の考察を加えていくという内容になっている。
取り上げられている著作は、かなり話題になったものばかりで、私自身も読んだことのあるものも多かったので、とても興味深く読めた。
さらに巻末には、終章として、「2010年代に向けて」と題し、ゼロ年代の批評を踏まえながら、今後の批評の方向性についても考察している。
自分自身は、ゼロ年代の批評を追いかけていたわけではないけれども、この1冊を読むことで、全体の流れ、個々の論点、さらには今後の批評についても知ることができて、読んで良かったと思う。