この巻は、敵といい味方といい、貴族の本領を思う存分見せ付けましたね。
ファンタジーもの、とりわけ国産ライトファンタジーだと、貴族って悪役の代名詞みたいなもんなのですが、
思わず尊敬しそうになります。
ゼロ使い魔の魅力の、かなり大きな一角を占めているのが、他の作品には見られないこの『やせ我慢する貴族達』でしょうね。
貴族だから貧乏でも構わないけど、貴族だから臆病な振舞いだけは絶対に出来ない。
散々書き尽くされて手垢にまみれた俗物貴族像のまさに真逆。
それでいて根底にいかにも貴族らしく、少しだけズレた滑稽さが混じっているのもいい感じです。
まあ、この巻は悪役……というか、嫌われ役として、神官達を位置づけたので、対比としてなおさら格好良く描かれた、という事情もあるのでしょうが。
この貴族達が出てる限り、いくらでも続きを買いますよ私は。
それはそうと、表紙だけ見ると禁書目録みたい……というのは、かなりの人に共通した感想ではないでしょうか。