著者の賃貸経営に対する実行力、創意工夫、努力は敬服に値します。
今現在賃貸経営をされている方やこれから購入を考えている方にとって
よい参考になると思います。
しかし今まで発刊されてきた他の不動産投資本の延長線上にある、ローン
に頼って物件を増やしていく方法には疑問を感じます。
過去例を見ない需要を圧倒的に上回る供給バブル。今後人口や世帯数はよ
くて横ばい。止まらない家賃の低下傾向、空室率の上昇。
低金利で流動性資金が過剰に供給され収益不動産バブルを起こしていると
いう理由以外に、積極的に収益不動産を購入する理由はないように感じて
います。最近のアメリカのサププライムローン問題は世界経済を揺るがし
ましたが、世界中に蔓延し増大するファンドバブルの勢いに陰りも見えます。
最近収益不動産に対する銀行のローン付けが厳しくなったと聞きました。
不動産価格が下がればローンで積極的に物件を増やしたい楽観論をよく
聞きますが、ローンに頼った経営は容易に担保超過になるだけでなく、
不動産価格の低下は家賃の下落にも直結し、破綻に陥る危険性が増すので
はないのでしょうか?
需給と供給のバランスが崩れた今現在、物件を増やす時期はもはや過ぎ
去り、できるだけローン残高を減らし身軽になり、近い将来に訪れるで
あろう真冬の時代の消耗戦に備える必要があると感じています。