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5つ星のうち 4.0
1980年代の空気をそっと運んでくれる伝説の作品, 2011/1/28
レビュー対象商品: セーラー服と機関銃 デジタル・リマスター版 [DVD] (DVD)
1981年12月の本作品封切り時には、薬師丸ひろ子の舞台挨拶が予定されていた大阪梅新の東映会館に、徹夜組も含めて収容定員の3倍の3500人もの若者が押しかけて収拾がつかなくなり、地元警察の判断で機動隊一個小隊が出動する騒ぎとなった。広島や名古屋から来た人もいたようである。結局、この日の舞台挨拶も上映も中止となり、ブロマイドを無料で配るなどして、ようやく解散させたのは午後3時すぎだったというから、80年代の奔流のごときエネルギーには恐れ入る。(同様の騒ぎが、道頓堀や京都においても同時多発的に発生していたのはあまり知られていない。大阪のマスコミではかなり大きく報道されたのだが・・・。)
薬師丸ひろ子本人は「当分、大阪への入国禁止」を警察から言い渡されたと、後年述懐している。この映画が伝説となり、薬師丸ひろ子のみならず、相米慎二や角川春樹の人生も変えたような気がしてならないのだが・・。
本作品については、すでに語り尽くされた感があるが、一部の地方のPTAでは、教育上よろしくないとの理由から「鑑賞禁止令」が出されるなどしたことでも知られている。そういう時代だったのだ。
当時から話題先行、意味不明、幼稚、教育上よろしくないなど賛否両論さまざまな評価がなされている。
しかしながら、映画カメラのフィルムを使い切るような長いカットを多用し、薬師丸ひろ子がへんな姿勢で「カスバの女」を歌う冒頭部のシーン、中盤にある寺院の境内での仏像のひざに座っての長セリフから暴走族の集団走行まで連なる舞台での芝居を見るようなみごとな演出等々、観客の度肝を抜くような奇抜な演出手法がすごい。雅楽のような音楽を用いるなど日本映画の常識や概念を打ち破ったブレークスルー的作品として素直に評価したい。
また、相米慎二が大量撮影、大量編集型の映画監督であったため、当初の公開版はストーリーがつながらず難解であった。記録的な興行成績とファンからの要望により、半年後に20分以上長い「完璧版」が再公開されるなど、異例づくめの作品でもあった。
このたび、角川映画35周年を記念し、「野生の証明」や「戦国自衛隊」など、1970、80年代の角川主要作品が、最新のデジタル技術により「リマスター版」として再発売された。初期のDVDに比べ、定価そのものが大幅に引き下げられており、お買い得感が感じられる。
とりあえず、本作品では以下の点が変更されている。
・画質そのものは、素人目には旧版とそう大差ない感じ(比較したのが比較的新しいニューマスター完璧版ということもあるが)
・5.1Chサラウンド音声が追加された
・画面縦横アスペクト比が現代のデジタルテレビに最適なサイズに改められた。(旧版はTVによってはどう調整しても黒縁が残った)
・特典映像に特報や、テレビスポットが追加された。(従来からの劇場予告より数段きれい)
・メニューがイマ風のものに改められている。
・ケース写真もデジタルで補正した美しいものとなっている。
・日本語字幕が追加された。普通はあまり使わない機能だが、耳の不自由な方には朗報だろう。
気になる点としては、「完璧版」ではなく、本来のショートバージョンである点、ブルーレイで発売されなかったこと(技術的な問題ではなく、新媒体はいろいろ契約等が煩瑣なためと思われる)、特典映像やオーディオコメンタリーで現在の薬師丸ひろ子に登場して欲しかったのは私だけではあるまい。
最近は「おっかさん」役で見かけることも多いが、「わさお」やら週刊誌やら、薬師丸ひろ子、元気そうで何より。
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
何故、完璧版をデジタル・リマスターしなかったのだろう?, 2011/9/21
レビュー対象商品: セーラー服と機関銃 デジタル・リマスター版 [DVD] (DVD)
映画「セーラー服と機関銃」には81年公開版と82年公開の完璧版がある。完璧版の方が約20分長く、物語の展開や謎解きがずっとわかりよい。
そして、相米監督といえば長回し。その長回しの醍醐味を味わうには完璧版の方が適している。
この81年版自体大ヒットしたし、「探偵物語」でより鮮明になる、薬師丸ひろ子の大人の女性への脱皮路線がもう本作で始まっている。その路線が本格化する前の、高校時代の彼女の最後の輝きを刻印した名作だと思う。
しかしそうであるだけに、この作品は完璧版で楽しみたい。私が目にした完璧版のDVDの映像はとても満足できるものではなかった。この81年版のデジタル・リアスターでシャープになった画像を観ると、完璧版もそうあってほしいという気持ちが強い。
ひょっとして、81年版と完璧版を両方収めたBDを将来発売するつもりなのかな?
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5つ星のうち 5.0
薬師丸ひろ子の魅力満点の力作, 2011/6/18
レビュー対象商品: セーラー服と機関銃 デジタル・リマスター版 [DVD] (DVD)
デジタル・リマスター・バージョンということで購入しました。
三十年前のフィルムですが、この画質で、この価格なら、納得のディスクでしょう。
昔、テレビで見た映画でしたが、こうしてホームシアターで見ると、なかなかの作品です。
薬師丸ひろ子と渡瀬恒彦の魅力が、物語を魅力あるものにしています。
三国連太郎のやくざ"ふとっちょ"役が、物語に重厚感を醸し出しています。
最後に流れる、主題歌は、やっぱりいいですね。
お勧めです。