平さんがパリに留学したのは26歳で、しかも1979年とかなり昔の話だ。
パリ留学を日本に帰国してから人に言わずにいて、間もなく55歳になろうとしてから、あの時のことをやっと語る気になった。
この本にはその長い年月パリ留学を人に言わないでいた平さんが行間に隠れている。
パリに魅せられる人もいるが、肌や心で感じたパリの何かが、感動にすぐ結びつかない人もいる。
それでもパリが魅力的なのは何故か。
人が心惹かれて集まってくるパリで、同じように吸い寄せられてきたフランス人以外との日々は正しくセ・シ・ボンだ。
上機嫌で過ごした日々では無かった3ヶ月パリ留学は、当時の26歳独身女子にはこの本で書くわけにはいかない諸事情もあるだろう。
この本は留学ガイドにはならないが、パリの底力を感じれる本だと思う。
平さんが再びパリを訪れ何を掴んだのか、パリ好きも、平ファンも楽しめる内容だと思う。