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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
うれしい復刊,
By OVER30 (兵庫県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: セント・メリーのリボン (光文社文庫) (文庫)
稲見一良、風間一輝は、日本の誇る素晴らしいハードボイルド作家でありながら、一般にはそれほど知られることなく世を去っている。特に『ダックコール』で山本周五郎賞を獲った稲見氏の本を読むと、「こういうハードボイルドもあるんだ」と目からウロコが落ちる。 何しろ、稲見氏自身が山本周五郎の「樅の木は残った」をハードボイルド作品として敬愛していると語っていたぐらい。 カッコつけて背伸びするやせ我慢だけのハードボイルドではなく、まさに<大人の>ハードボイルドを描ける作家だったのだ。 これは犬や野鳥を愛し、自然と戯れ、だけど背筋をぴんと張って何かに耳を澄ます。そんな大人の男たちがたくさん出てくる短編集である。特に表題作に出てくる<猟犬探偵>竜門は実に魅力的。 せっかく復刊されたんだから、ハードボイルドファンなら読まないと損をすると思う。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
去年の私のベストワンです,
By くま (岡山) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: セント・メリーのリボン (光文社文庫) (文庫)
稲見一良のことはまったく知らなかった。今回「この文庫が凄い」で06年度第二位になったことで読んでみた。結果、ずーと手元においておきたい一冊になった。値段は税込み500円。本の厚さからいって100円ほどサービスしているような気がする。稲見一良の文章を広めようとして、遺族・出版社ともに儲け部分を削ったのだろうか。そう、稲見一良はすでに故人だ。活躍期間は89年から94年の5年間のみ。5冊の本が残された。処女長編「ダブルオー・バック」を刊行した時点で、医師から余命半年と宣告されていたと言う。ガンはいつの間にか特別な病気ではなくなった。ガンを克服する人は多い。ガンで亡くなる人はさらに多い。ガンを告知されて、余命を延ばしながら素晴らしい仕事を成し遂げた人も枚挙にいとまない。例えば、余命は延ばさなかったが、「一年有半」の中江兆民、近くは約一年と少しで五冊の著書と旺盛な講演活動をした考古学者佐原真、今現在闘っている辺見庸。 みんなに共通しているのは、死を見つめていない、ということだ。死は見つめなくとも目の前にある。だとしたら、見つめるのはそこからしか見えない生の世界だ。とくに稲見一良はその人柄か、本当にやさしく見つめている。 中篇「セントメリーのリボン」で少女は犬専門のこわもての探偵、竜門卓に言う。 「無愛想に見えて、気配りのある優しいお人やから。」 「わたしがか?」 「とぼけてもだめ。自分でもわかっているはずや‥‥‥」
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
最初から最後までかっこいい人ばっかり,
By モコ (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: セント・メリーのリボン (光文社文庫) (文庫)
最高のハード・ボイルド小説。最初から最後までかっこいい人ばっかり。しかも何度もほろりときてしまいました。とくに最後の猟犬探偵は最高。こんな話をたくさん読みたいものです。
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