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センセイの鞄 (文春文庫)
 
 

センセイの鞄 (文春文庫) (文庫)

川上 弘美 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞した名作。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

川上 弘美
1958(昭和33)年、東京都生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。94年、「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。96年、「蛇を踏む」で第115回芥川賞を受賞。99年、『神様』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞、2000年、『溺レる』で伊藤整文学賞、女流文学賞を受賞。2001年、『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 ただひたすらシンプルに, 2005/3/8
私はこんな恋愛をしたいんだ、
私にはこういう距離感と時間と空間の使い方が
合っているんだ、と心の底から思う。
ゆっくり、ゆっくりと、時間をかけてお互いを思い合う。
お金にものを言わせたプレゼントとか、
スノッブなレストランとか、
空虚な駆け引きとか、そういうものは無用で、
ただひたすらシンプルに、相手が存在することに感謝すること。

この本の一行一行が宝物のようで、
私はかみしめるようにじっくりと読み進めました。
物語が終わってしまうのがもったいない。
ふとしたシーンで涙が出る…。

最後の一行を読み終わったあとは、
ひとつの恋愛を体験したあとのような、
不思議な充実感と、ひっそりした悲しみと、
何者かへの感謝の気持(の、ようなもの)に包まれ、
ただ涙が溢れ、しばらく動くことができませんでした。

私の中の恋愛小説ナンバーワンに輝く作品です。

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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 川上ワールドに耽溺。, 2005/8/19
 川上が書く小説は、なまなましく、リアルな部分と、どこか現実離れした御伽噺のような、シュールな部分とが混在する不思議な世界を構築しており、それを読むことにより、読者に日常の時間の流れとは違った、緩やかで心地のよい時間の流れを経験させてくれる。

 本書は、主人公である「ツキコ」が、行きつけの居酒屋で、数十年ぶりに出会った高校時代の古文の「センセイ」である松本春綱と出会ったことから始まる。そして二人の間に徐々に芽生えてゆく思慕の情を淡々とした筆致で描き出す。文体は滑らかで、読み手に負担をかけない。技術的にも優れている。
 登場するキャラクターがどれも「キャラ立ち」しており、一体この次どんな行動をとるのだろうか?と、気になって冒頭から結末まで、一息に読破してしまった。
 四十間近の女と八十近い、棺桶に半分足を突っ込んだ爺様の恋愛話なのだが、それぞれの感覚が瑞々しく、二人の間で、育っていく愛情が、ゆっくりとしていて、それがもどかしく、読んでいて甘酸っぱく、切ない気分にさせてくれる。 
 私もこのセンセイのように、爺様になっても年下の女性にカワイイと思わせる人間になりたいなと思った。読めばきっとあなたも恋愛がしたくなる、良くできた小説。
 

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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 どうして泣けるのでしょう, 2004/9/24
読後、珍しくもう一度最初から読み返してしまいました。
なぜか同じ所で泣いていました。
特に作家のファンでも何でもなかったのに。。。
星5つもつけてしまうと、どなたかに笑われるのかもと思いつつ。
ツキコさんとセンセイの間の暖かい空気がなんとも羨ましい。
久しぶりに旦那と手を繋いで歩いてみたくなりました。
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