『セブン』というタイトルが既に、犯人の生みの親である脚本家によって周到に用意された罠です。鑑賞後に、そのことに気がつくことが出来るかどうかで、この作品の印象は大きく変わります。
この映画の真の主題ともいえる、いわゆる「8つ目の大罪」については、映画をきちんと御覧になった方であれば、容易に察しがつくはずです。
映画開始直後の、最初の事件現場で交わされるサマセットと同僚の刑事とのやり取りは、その明確な暗喩ですし(だから「七罪」の事件とはオープニングクレジットを挟むことで区別している)、終盤には、ある登場人物の口から、その罪についての説明が、詳細に語られたりもします。
それから、たとえば開始直後にサマセットが出勤の身支度をするシーンがありますが、そのとき、机の上に何気なく並べられているいくつかの道具が映ります。もし、この作品を味わい尽くすのであれば、このような一見なんでもなさそうな細部にも、気を配るとよいかもしれません。
なぜなら、その一見なんでもなさそうなワンショットが、サマセットと犯人との共通点や決定的な違いを知るための、重要なキーポイントの一つだったりもするからです。
とはいうもののこの作品、サマセット(頭を使う)タイプの人間や、ミルズ(頭をあまり使わない)タイプの人間、犯人(頭を使い過ぎて疲れちゃってる)タイプの人間などなど、色々なタイプの人がそれぞれに楽しめるように作られていますので、とってもおすすめ。
名作です。