セブンセブンセブン―アンヌ再び
今から43年前、円谷プロが製作した特撮テレビ番組の第3弾の「ウルトラセブン」。その中で紅一点の女性隊員を演じた筆者が、30年以上たって自らを振り返った自伝的作品の文庫版。筆者にとっての「アンヌ」役への思い入れだけでなく、「アンヌ役」が果たした役割の大きさが伝わってくる。当時の写真が初々しくも切ない。低迷しかかった視聴率の中で、25%近い高視聴率を記録した最終回で、自らがセブンだと告白する「モロボシ・ダン」に、「アンヌ」が答える台詞が頭をよぎる。「人間でも宇宙人でも、ダンはダンにかわりないじゃないの、たとえウルトラセブンでも」。
この本を読んで、やはりこの女性ヒロインともいうべき「アンヌ」隊員が誕生するまでの意外なキャスティングや、知られざる撮影秘話、さらには「アンヌ」隊員を演じた後に、筆者が経験した数奇な芸能人生が、異彩をはなつ「ウルトラセブン」の存在と重なって興味深かった。
当初は別の女優が演じるはずだったという「アンヌ」役は、やはりこの著者とともに、ウルトラセブンに不可欠の「アンヌ」隊員を成長させていったように見える。
「本当の別の女性がやる役だったとしても、その後どんな役を演じることになったとしても、アンヌはアンヌにかわりないじゃないの」と、この本の末尾に付け加えたい。