タイトルだけを見ると「セブン&アイグループ」と「イオングループ」の違いを明確にし、強み弱みなどを分析しているように思ったのだが、内容は現在に至るセブンとイオンの歴史や手法がメインである。
あとがきにもあるが、当初は両グループの「バトル」を主題にしていたが、リーマンショックが取材中に直撃してしまい、これからの「動向」に主眼を置き換えたそうである。
読んで見ると当然違う企業なので多少なりの違いはあるけども、同じ道を歩んでいる好敵手のようなイメージを持った。イオンはイオンモールという大型ショッピングモールを中心に発展しているが、この本ではとりあげられていないが最近ではセブングループも「アリオ」ブランドで全国にイオンモール同様のモールの展開を進めている。
中国を重視しているスタイルもセブンもイオンも同様だし、PB(プライベート商品)で勝負をかけるのもやはり同じ。どちらも社会貢献事業に注力しているのも同じ。ただ、どちらが先に手掛けるかというタイミングの問題だけ、この著書では両者の明確な違いを知ることができなかった。
結局は名前は違えども小売業という同じ土台で商売をしており、セブン&アイの実践哲学は「変化への対応」、イオンは「お客様第一」、表現は違うが、意図するところは全く同じなのである。
この本はリーマンショック後の動向について書かれた本であるが、本来の主題だった「バトル」についても詳しく記載してほしかった。また、数年前まで小売業のリーディングカンパニーだった「ダイエー」はどこで失敗したのか、「セブン」や「イオン」との違いが知りたくなった。