最近読んだ「レーサーの死」by 黒井尚志。セナの事故死の項は小生にとってはさほど目新しいものではなかったが、なんとなくこの12年前当時の空気感はどうだったかな、と考え、本書をマーケットプレイスで購入した。
ジョーホンダ氏があの1994年のシーズン終了後に書いた本である。
タイトルから事故の原因につっこんだ内容かと思わせるが、当時の状況を知る方はご承知の通り、94年時点は「証拠調べ」の段階であり、事故原因については憶測情報しかなかった。ジョー氏も「レース事故の原因など結局はわからない」としてそこは素通り。
よって本書は全編にわたってセナのメモリーbyジョーホンダ、である。セナのバイオグラフィー的情報にけっこうな紙幅をさいているのでその辺りは斜め読みしたが、グランプリインサイダーのセナ評は興味深い。そう、セナのダークサイドだ。
84年のモナコ、レースが中断されなければ勝っていたのはセナ・・・ではなくステファン・ベロフだった、なんてけっこうマニアックな情報もありだが、ブラジリアンとして欧州F1界からエイリアン扱いを受けたセナの悩み様がジョーホンダの目で浮き彫りになる。
事故の記憶がさめやらぬ時期の執筆、いま読み返すとややオーバーヒート感もあるがそれこそが当時の「空気感」だったんだろう。