欧米のセックス産業に従事する人間を対象にした、アンケート、インタビュー、統計資料をベースにした小論文集の本書は、文章自体は難しくないのですが、写真や図版などがないこともあって、気軽に読めるような内容でないことは確かです。女性を搾取する職業として、もっぱらバッシングや、非合法のレッテルを貼られるセックス産業反対論が主流な中で、売春婦側の自由な考えを尊重し、彼女らを支援する組織なども紹介している点が、類書にない特徴だと思います。欧米、特にアメリカのセックス産業のあり方を中心に解説しているので、日本を含めたアジア諸国との比較がなされていない点は少々不満ですが、かの国の薬物汚染の凄まじさには驚くばかりです。