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セゾン文化は何を夢みた
 
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セゾン文化は何を夢みた [単行本]

永江 朗
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

堤清二(辻井喬)という特異な経営者を持ち、バブル期に日本企業としては異例の規模で広告や文化事業に資金を投入したセゾングループ。堤清二会長以下、紀国憲一文化事業部長、「無印良品」の誕生に携わった小池一子など、当時の関係者へのインタビューを基に「セゾン文化」が与えた影響を改めて問い直す。

内容(「BOOK」データベースより)

二十代の日々をセゾングループの一員として過ごした著者による“あの時代”のカルチャークロニクル。私たちは、何を得て、何を失ったのか。

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2010/9/17)
  • ISBN-10: 4022505389
  • ISBN-13: 978-4022505385
  • 発売日: 2010/9/17
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.2 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By allen
セゾン美術館付属の書店で働いていた永江朗が書いた自分とセゾンの歴史。

バブルの象徴ともみなされ、ニューアカブームなどもあって
80年代を席巻した西武の文化事業を
内部で働いている人間の視点から、関係者の証言を得て書いている。

非常に多くの人間が登場するが、趣旨としては
堤清二、パルコの創設者・増田通二、西武ニューアートの三角関係で西武文化事業が生まれたとの見解。

最後は堤清二との対談となる構成。
確かに清二の古い価値体系を壊し、新しい価値体系を作りだそうとする意欲、権力への反感、
卓越した世界観はコメントからも十分に伺いしれる。
清二の元に集まったさまざまな人間がいろいろなものを生み出した。

それがセゾン文化ではないかというのが永江の見解のようだ。
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1980年代にその全盛期を迎えた文化企業体・セゾングループ。その実態はいまだ明らかになっていないと言っていいのではないでしょうか。本書はセゾンがつくろうとした「文化」を軸に、企業としてのセゾングループへ迫ったものです。
著者の永江朗はそのセゾンの一員だった経験を踏まえ、セゾンに属したキーマンへのインタビューを通して、「セゾン文化」が挑んだ夢を解き明かそうとします。
セゾン文化を解き明かした著作は少なく、『ポスト消費社会のゆくえ』(辻井喬、上野千鶴子)が辻井というカリスマを通しての資料でした。その意味で本書は、注も充実し、今後のセゾン研究にも大いに役立つと考えられる良書です。
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By くにたち蟄居日記 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
 かつてセゾングループという企業が、日本の一部の文化をリードしていた時代があった。文化を担ったものが芸術家個人や芸術家集団ではなく、営利企業であった点が画期的だった。

 本書では「セゾン文化はこうだった」という結論は出ていない。むしろ一人一人が全く異なる「セゾン文化」を持っていたような印象が強い。そういう意味ではセゾン文化は水族館で見るイワシの群れみたいなものかもしれない。遠くから見ると「群れ」という形を持っているが、近くで見ると一匹一匹の魚が独立して泳いでいる。そんな風景だ。

 会社としてのセゾングループはバブル崩壊の中で崩れたが セゾン文化は現在も色々な形で、その遺跡が残っている。無印良品は好例だ。

 オーナーの堤清二はノンブランドを夢見て無印良品を立ち上げたと語っている。1980年に始まった無印良品は、2011年の現在では明らかに「無印良品」という「ブランド」になっている。
 無印良品が何故ブランド足りえたかに関しては興味深い。堤が本書でも言っている「自立した消費者」が産まれたかのようにも見えるが、そもそも「ブランドに依存しない消費者」が無印良品というブランドを育てたとしたら、それは堤が意図したことなのだろうか。
 

 この三十年間日本の流通業は淘汰と再編の歴史だった。セゾングループも再編される側に廻った。但し、セゾングループが歴史の中で光芒を放つとしたら、かつて一営利企業が「夢みた」ものが、今なお晩鐘の残響のように響いている点にある。

 営利と文化が両立すると思わせる時代があった。営利と文化を同時に解す人間が産まれてきたと思わせる時代があった。それは結局誤解だったのかもしれない。但し、今後またセゾングループのような企業が出てくる可能性も否定できない。セゾングループの黄昏にも、まだ将来への夢は残っているように僕には思える。
 

 
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