フランス近代絵画の父と呼ばれる画家・セザンヌの画集です。
タッシェン社の25周年シリーズはコストパフォーマンスが高く、すでにゴッホ、ルノワール、マネのものを購入していたので、セザンヌもこのシリーズで!と思い購入しました。
モネは睡蓮を何点も何点も描きましたが、セザンヌは「リンゴでパリを驚かせてみたい」と話しただけあって本書に収録されているのも、とにかくリンゴの絵が多いです。後は「サント・ヴィクトワール山」に代表される自然の風景と、人物画でしょうか。画集としては期待通り満足のいく内容でした。
このシリーズは英語のものと邦訳のものがあり、絵だけ見るならと画家によってはより廉価な英語版で買うこともありましたが、セザンヌはその人柄や人生にも興味があったので邦訳のものにしました。結果、セザンヌの学生時代や晩年に評価されるまでの長い苦労時代など、知りたかった情報がしっかり盛り込まれていたので邦訳にして正解でした。小説『制作』をきっかけに訣別した親友ゾラとやりとりした手紙や、セザンヌの人物伝を書いたベルナールやガスケの文章もふんだんに載せられています。私はベルナール&ガスケの書いた本も読む予定ですが、何か一冊セザンヌの本をという方はまずこの画集だけ買われてもいいのではと思います。
当時の歴史背景というか、伝統に逆らう印象派の画家達やセザンヌの置かれていた苦境も詳細に記述されていて勉強になります。
まだ本書を一通り眺めただけですが、ゆっくり鑑賞していこうと思います。