小泉・竹中路線をあれだけ煽った以上、いまさら竹中批判は出来そうもないが、そこは電波芸者の軽さで、変わり身の早さも多少は期待して読んだ。
結果は、批判に対する竹中の反論を田原がお伺いを立てるという構図。
やはり、名司会者としては、金子勝、森永卓郎、リチャード・クー、紺谷典子ら反竹中論客達と直接対決の場を設定しなきゃ。
結構細かい字で、アレコレ閣僚在任中の思い出なんかについても語っていたが、なんだか殆どが言い訳のように聞こえて仕方なかった。一見情報密度が高そうで、読後に残るものが少ない書籍の典型かも知れない。しかも、ハードカバーの嵩張る装丁で、分厚く、重く、通勤途上読むのに苦労した。
印象に残って、付箋を貼ったのは以下の5カ所のみ。
◆p.136 竹中「改革をしすぎて格差が拡大したなんて、あり得ない話。」(←その後、非正規雇用やワーキングプアについての言及は一切無し。)
◆p.156で、BIS規制の解説をしているが、肝心の「自己資本」の定義が述べられていないので、私を含む経済オンチには、煙に巻かれた印象。
◆p.199 田原「しかし、ボロクソでケチョンパンに言われても、竹中さんは、なんで平気だったんですか?」
竹中「私は一生懸命、観察していたんです。この人たちは、何で、こんなにも間違った事を言うんだろうと、興味津々でね。これは学者の悪いクセなのかもしれませんけど、人が間違ったことを言うのを聞くのは、たいへんおもしろい。この人は、どこがわかっていないんだろう。この分野の知識が欠けているな。どうやらここで妙なバイアスがかかっているようだ。私は怒鳴られながら、そんなふうに一生懸命、観察をしていました。」
◆p.277 竹中「ものは相続したら相続税がかかるけれども、教育投資をすれば相続税がかからない。で、金持ちは、子どもが小さい頃から、本をいっぱい買ってやったり、家庭教師をつけたり、塾に通わせたり、特別に英語教育を施して留学させたりする。これは全部、親の贈与なんです。」
◆p.295 田原「ぼくは自民党と民主党が互いに分裂して、互いに手を組んで、極端に言えば、首相=岡田克也、幹事長=菅義偉みたいなのを作ったら、おもしろいと思うんだ。」