内容紹介
ダモが抜けてもカンは飽くなき前進を続ける。
カローリのヴァイオリンとリズミカルなヴォーカルのフレーズが印象的な冒頭の名曲「Dizzy Dizzy」を筆頭に、さらに大胆に実験性とポップネスを両立させ、新たなスタートを切った1974 年の傑作。
リード・ヴォーカルはカローリとシュミットが代わる代わるつとめているが、専任のヴォーカリストを失ったことで、インストゥルメンタルの要素は必然的に増しており、後のシューカイのソロにつながるテープコラージュの手法も頻繁に使用されている(とりわけ「Come Sta, La Luna」)。
シューカイとリーヴェツァイトの繰り出す拍動のよ うなリズムの上でカローリのギターが暴れる「Chain Reaction」も素晴らしすぎる。本作のサウンドの類い稀な今日性は、例えば日本の ROVO のようなバンドにもそれとなく受け継がれているはずだし、実際、ジム・オルークや Phew など、このアルバムをカンの作品群のなかでフェイヴァリットに挙げているアーティストは少なくない。