この車とこのファッション、それからこの設定ですよ。
特典映像でわかったけど、ロン・オニールってシェークスピアやってたアカデミックなインテリの人なのね。
そのギャップは凄い。
なにしろ、ヤクの売人の役なんだから。その設定も新しいよね。
黒人コミュニティのなかではピラミッドの上方に位置はしているけれど、現状に危機感を持っていて脱出しようとしている主人公を描く。
あくまでも縛り付けて利用しようとする権力側に一泡吹かせるラストは黒人じゃなくても本当に胸がすく思いだ。
シーラ・フレイジャーも美しく撮れている。
本当に予算がなくて何度も資金面が都合付くまで止まったりしていたらしくてシーラの着ているミンクのコートは自前らしい。
音楽も有名なカーティス・メイフィールドで、脚本を読んで気に入って快諾したらしいけど、結果映画も当たったんで元は取れてよかったよね。当然今だに音楽も売れてる。
カーティスのライブシーンもあってこれも見所のひとつ。
ブラックスプロイテーションムービーとしては割りと後にでてきた作品だけれども、ピカレスクロマンとしては画期的で、無常観さえ漂う名作なのにDVDには日本語吹き替えが無いのが残念。
特典映像もなかなかボリュームがあってよかったです。