惑星を持っているのは、我々の太陽だけではない。そんな研究の最前線の成果をコンパクトに解説し、地球外生命の可能性についても考察した本。カラーの図や写真が多く入っている。著者は惑星物理学者。
実際にひとつ目が見つかったのは1995年。一気に研究が広がり、プラネット・ハンター達の競争が幕を開ける。ドップラー法(8割はこれで発見)、トランジェット法、重力レンズ法。間接的な測定の方が、かえって質量や大きさや軌道を精度良く推測できるそうだ。手法や装置の革新も進む。HARPSを作ったスイス。科学大国アメリカ。日本も、赤色巨星周辺に目をつけて成果を挙げたのを皮切りに、スバル望遠鏡や京都モデル研究の流れを受け継いだチーム力を生かして貢献する。
ホット・ジュピター、エキセントリック・ジュピター、スーパー・アース。短い年数の間に、次々発見が相次ぎ、研究が進む。我々の太陽系には存在しないタイプの惑星も多くあり、その多彩さには驚かされる。スイスの研究チームの発表によると、周期50日以内のスーパーアースを持つ恒星が存在する確率は40から60%もある。さらに、我々の太陽のようにこの条件には当てはまらない恒星もたくさんあると考えられるので、実際は銀河系のほとんどの太陽型恒星が地球型惑星を持っていると考えられるとのことだ。
小型の恒星(M型)では、ハビタルゾーンが恒星に近い。しかし、紫外線やX線が強くてフレアも当たる。ほとんど氷の惑星もありそうだ。生命科学や太陽系研究や地球科学の知識も手がかりとなる。それらのスーパーアースでは、地球とは全く異なる生態系が存在する可能性がある。そして将来、植物に覆われている惑星表面の反射スペクトルを捕らえることも原理的にはありえないことではなさそうだ。
要点がわかりやすく説明されていて、とても面白かった。