東京に縁のある人なら是非読んでもらいたい一冊。図版が多く、それが見易く、文章も分かりやすく、読者が楽しみながら情報を吸収できるように配慮して作られた良書。古代から現代の東京をヴィジュアルに比較。勿論表題通り、江戸と東京の比較が中心だが。著者の「江戸はこうしてつくられた」(ちくま文庫)はびっくりした名著だったが、本書はその内容の一部が、見ためで分かりやすく示され、一通り目を通しただけで、東京を見る目が変わってくるような気がする。さらに精読すれば知識が増加するだろう。大判だが、大部な本ではないから、鞄に入れて、東京散策するのも良いだろう。いかに、東京の地形が表情に富んでいるか、また、自然と人間の手が成した歴史的産物かが分かる。水の都とも云える古代の関東、江戸の埋め立て、江戸期の江戸を中心にした街道の性格、明治以降の近代化による変貌など、仔細に丁寧に分かりやすく語られ、興味が尽きない。ぜひ一読を。