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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ゲーム(特に3D格ゲー)好きのための小説,
By
レビュー対象商品: スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800)) (文庫)
ミもフタもない書き方をすると、そういう小説です。舞台の半分は「バーサス・タウン」というオンライン3D格闘ゲームのなか。主人公は そのゲームにはまっている大学生で、かなりの腕前のプレイヤーです。 彼が「辻斬りジャック」という謎の凄腕プレイヤーの噂を聞いて、興味 を持つところから物語は始まります。 ネット上でバトルして買ったり負けたり、情報収集しながらジャックの オンラインパートではとにかくこのゲームが魅力的に描かれていてよい そしてプレイヤーの描写がいい。ゲーム好きなら一度は自問自答する
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
かつてゲーセンで本気で戦ったことのある全ての人に。,
レビュー対象商品: スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800)) (文庫)
オンラインゲームが舞台。のめり込んだあげくに現実の生活を壊した友人のくだりなんてのもあって現実味のある設定。しかし作中で語られるゲームの内容が、現実で流行っているようなパーティを集めて経験値を稼ぎ使用キャラクターの数値を育てる RPG ではなく、プレイヤーの正確な操作と反応速度と先読みが全てのリアルタイム対戦。そのせいか作中世界には、むしろ現実のゲームセンターに近い空気が流れる。 習熟しても何の得になるわけでもない単なる仮想環境の中で、楽しみとして遊ぶわけでもなく、自分の考える高みを目指さざるを得なかったどうしようもない連中それぞれの顛末が語られてゆく。 そしてもちろん、かつて実際に挑んだことのある人や、今実際に戦ってる人にも。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ウメハラにあこがれた人、またはSFが好きな人に。,
By 木卯 "やなぎ" (石川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800)) (文庫)
僕はこの作品が無性に好きです。この作品こそ、桜坂洋の最高傑作なんじゃないかと思っているくらい。 物語は淡々としていて、確かに盛り上がりに欠ける。 だがそれは作者の狙い通りなのです。 出版社もその淡々をよく理解している。 絵師のtoi8はこの作品に先んじて、押井守の『アヴァロン』の挿絵を書いている。 押井守のアバロンを夭折のSF作家伊藤計劃は「ずっと沈んでいくような」作品だと述べていました。 スラムオンラインもまた沈んでゆくような、そんな作品でした。 アバロンでもスラムオンラインでも、主人公は感情の起伏を極端なまでに平板にし、 じっと目に写るものを説明し続ける。 なんとも言えず淡々としている。 間違いなくtoi8の起用は、様々な共通点を意識した結果のことだったはずです。 そして、桜坂洋は伊藤計劃の『虐殺機関』に向けて、こんなコメントを発している。 「僕の書きたかったものが全て詰まっている」と。 『虐殺機関』は未来の管理社会を描いた作品で、主人公は洗脳されていて一切の感情を消されている。 そうして感情を消された主人公が“淡々と一人称で語り続ける”。 これは偶然でしょうか。 僕は勘繰ってしまいました。 兎にも角にも、この作品には桜坂洋の「書きたい」と言う衝動が溢れているように感じました。 キャラクターが薄くて淡々としたストーリーですが、 SF好きは是非とも近代作家の連関を繋ぐ作品として目を通して置くべき作品だと思います。 ちなみに短編として北海道に行った友達の話が存在しますが、蛇足だから読まない方が良いです。 押井守のアバロンも続編みたいなのが出てますが評判悪いです。
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