会社立ち上げの際の場所選びや会社名のアイデアから始まり、事業がうまく走りはじめるための戦略までを、「いかにイメージを良くするか」を中心に展開していく。スモールビジネスに一番欠けるものは「顧客」であり、「顧客」を呼び寄せるために高品質のイメージは必要不可欠だからだ。それはちょっとした小道具、ちょっとした仕草、ちょっとした言い回しなどで得られる。そういったテクニックを多数紹介してくれる実践書である。また、いかに周囲の協力を得て事業を拡大させていくかや顧客を得るための効果的なマーケティング方法など、ネットワーキング(ネットワークを広げていくこと)に関するトピックにも重点を置いている。
著者は数多くのコンサルティング業務をこなし、現在はハーバード大学の助教授を務める女性。その豊かな経験と視点のきめ細かさがいかんなく発揮されている。著者の言葉には経験に裏打ちされた明確なビジョンがあり、説得力がある。簡潔かつ的確に、時にウィットを交えた語り口は、さらりとしていて消化しやすい。(佐藤敏正)
著者は、小さな企業を軌道に乗せる秘訣は、いかに企業イメージを高めるかにあると強調する。社名から電話での会話まで、イメージを高める場面はあらゆるところに存在する。常に相手にどう思われているかを考えて、仕事を進めていくことが成功につながるという。起業家だけでなく、サラリーマンにも広く参考になる内容だ。
(日経ビジネス 2001/05/14 Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
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表紙キャッチに「大企業なんかに負けないための超実践的ガイドブック」と記載されている。確かに「具体的」ではあるのだが、一般的に「実践的」と言える内容ではない。それが本書の欠点。逆に、昨今流行の「抽象的概念のみを嬉々として記述する」タイプではなく、確かに現実的な場面で参考になるところもある。それが本書の長所。
ただどうしても本書で気に入らないのは、いかに自分の企業を大企業に「みせかけるか」ということについて記述されているところが多い点。小さければ小さいメリットがある。大企業で、大企業らしく仕事!!をしたいのなら、実際に大企業で仕事をすれば良い。大企業の「良い面」を見習いたいのであれば、「良い面を見習っている中小企業」というスタンスを出せば良い。大企業でなければビジネスマナーが守れないなどということはないのだから。
「スモールビジネスにメリットがある」と主張しながら、自らのアイデンティティを隠蔽するような内容のことを書く。その辺り、ややひっかかりを感じる本ではあった。
一つひとつの日常的なコトを、第三者の目をもって考えなおし、オリジナルな演出にする方法を細やかにガイドしてくれる。イメージは、作り上げるものだと、教えてくれる。それは、ひとの五感に訴えることが大切な、今このときの大きな励ましの言葉だ。
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