第二次大戦で女性が活躍する映画は「レディ・エージェント」も面白いですが、
私は「ブラック・ブック」のほうが楽しめました。
戦争という極限状態で「ナチス=悪/レジスタンス=善」というステレオタイプではなく
どちらにも善悪が存在したこと、そしてその中でたくさんの人々が犠牲になったこと。
降伏した途端、戦犯として迫害される側にまわるナチスや協力者たち。
売春婦とののしられた女性たちも、ただ生き残ることで必死だったのかもしれません。
そして最後にまた戦争が始まる予感・・・なぜ人間は戦争を繰り返すのでしょう?
この映画では、戦争の負の部分、善と悪では言い表されない人間の業の深さなど、
重苦しい現実や感情は表現されていません。他のレビューにもあるようにどこか軽い。
コミカルに感じる場面もあります。
ヨーロッパの人にとって、第二次大戦やユダヤ人の問題は
いまでも身近な”現実”なのではないでしょうか。
「ロボコップ」などの監督ですから作風もあると思いますが、
ヨーロッパ出身の監督だからこそ、深刻に掘り下げなかったような気もしてしまいます。
主人公のエリスの女優さんもとても魅力的です。
日本ではあまり知られていない映画だと思いますが、たくさんの人に観てもらいたい映画です。