価値あるトピックも多々あるのですが、それと同じくらい価値の低いトピックがあります。
作者の玉木さんはメジャーリーグやプロ野球に対する造詣は一見深く見えるのですが、それ以外の高校野球やサッカーなどに関しては無知とまでは言いませんが、スポーツライターを名乗りそれでご飯を食べていく以上、もっと真面目に勉強してほしいと思うレベルの知識です。
「野球は勝つために選手の能力や流れ、シーズン通しての戦略などを必要とするが、サッカーは才能ある選手だけ集めていれば勝てる」という記述はスポーツライターを名乗る者としてあまりにも酷い論ではないでしょうか。
じゃあかつてのイタリアのインテルやスペインのバルセロナはなんだったというのでしょうか。
またアメリカよりの思考と知識なのでそれに基づいた間違いやとんちんかんな論もあります。
アメリカはスポーツの中の「ドラマ」を楽しんで、ヨーロッパにはその文化が無い?
しかもその根拠は演劇文化の有無?
論理の飛躍もいいところです。
おそらく、この本はいってしまうと「インテリな人が片手間にスポーツを楽しんだあとに書いた感想文をまとめたもの」なのでしょう。
たくさんの難しい文献からの知識やスポーツ界の有名人との交流した経験は豊富にあるのですが、実際にしっかりとスポーツを見たりやったりしたことが無いために、的外れでいい加減な文になってしまっているようにみうけられます。
著者によると「25年間のスポーツライター人生の総決算」の本らしいですが、その内容がこれでは少々お粗末すぎではないでしょうか。