「結果が全てではない」と言いながら、幼い頃から競技スポーツとして勝敗にこだわって勝敗が全てとする教育を行い、体力の無い子供たちを排除し、それを全てと見せてしまうようなシステム。「フェアプレー精神」などと謳いながらも実際にはドーピングなどをはじめとした不正が蔓延しているトップアスリート達の世界・・・。
「運動離れ」を嘆き、それをゲームだとかテレビなどと言ったメディアの責任だ、などと責任を別の場所に転嫁する書は多いが、そもそものスポーツ環境に目を向けたこの書の存在は貴重だろう。現在のスポーツ環境そのものが、「運動離れ」を促進させている現実が良くわかる。
多少、自分の個人的な体験や伝聞をそのまま一般化させてしまっているのが目立つとか、実態を把握した上での解決案が「全員に個々の目標を持たせ、楽しさを知ってもらおう」という、ある種の理想論・ノスタルジィ的発想なのが残念。
とはいえ、極めて意味の大きな書だと思う。