イーストウッドの作品には、大きく分けて2つの系統があって、シリアスで暗い
(陰鬱といってもいい)作品(『荒野のストレンジャー』、『ペイルライダー』、
『許されざる者』など)と快活明朗なエンターテインメント作品(『ダーティファ
イター』シリーズ、『ブロンコ・ビリー』など)に分けられる。本作は、後者に
含まれる作品であり、イーストウッド作品としては、久々にスマッシュ・ヒッ
トした作品である。これだけ、明快で、誰もが楽しめる娯楽作品もそうはない
だろう。
イーストウッド作品の主人公は、過去の汚名を返上するために再び立ち上がる
ことが度々あるが、ここでも4人の血気盛んな(?)老人が立ち上がる。それは、
誰のためでもない。自分たちの「誇り」を賭けた挑戦だ。「誇り」が、冷笑される
現在においては、それは感動的な姿である。
イーストウッドは、「老い」を自虐的ユーモアを織り交ぜつつ描くが、決して卑
下することなく、人間としての「尊厳」を忘れない。とにかく4人それぞれが素
晴らしい。イーストウッド、ガーナー、サザーランド、ジョーンズ(4人の中で
は、ちょっと若いのが気になるが)が、それぞれの個性を活かして、ファンキー
な老人を好演している。さしずめ老四銃士といった趣。老体にムチ打って、彼
らがトレーニングに励む風景などは、最高に可笑しな見せ場だ。
2000年の作品ということで、DVDもすでに、それなりの高画質ではあったが、
本Blu-rayは、HDの本領を発揮し、DVDでは表現できなかった細部、色彩を実
現。DVDの特典も、そのまま収録されているので、すでに、DVDを所有してい
る人でも、買い替えてもいいだろう。