プログレ・バンドのカテゴリーで語られることの多いこのグループですが、要するに、60年代ヒッピー・サイケ文化の形式的な意匠を身にまとった、70年代のアンダーグラウンドなバンドです。かつてのわけのわからなさは、もはや「スタイル」となって、形骸化しつつあります。
私はこのバンドが大好きだから、はっきり言うけど、「革命的」だった60年代のパワーは、もうこの時点(72年頃)では、無くて、せいぜい見世物、や量的な充足感を充たすだけの、大音量や本筋とは外れた、こねくりまわし(「神話」とかの見え透いたでっち上げ)ばっかり。
でも・・・敢えて酔いたい、だまされたい、というリスナーの欲求にかなうだけのモノがこの頃のバンドにはありました。
個人的には、最もよく聴いたロックのアルバムかもしれません。ハマると抜け出せないような快楽がありますね。テクニックとかよりもメッセージやコンセプト重視の雰囲気プログレ(例、ピンクフロイド)とも異なる、魅力がこのバンドに確かにあります。
この「浅はかな安っぽいところ」が彼らの魅力じゃないでしょうか。ひどいことを言うようだけど・・・音楽とは別なところ(SF小説や神話・超自然世界)に、自身を補完する想像力を求め、それをバンドカラーに取り入れたところに彼らのオリジナリティがあるような気がします。