■本書「はじめに」より
本書はフランスのディディエ社より1995年に刊行された、ロングセラーのスペイン語参考書《L'Espagnol utile》(役に立つスペイン語)を日本人学習者向けにアレンジしたものです。
日常生活においてより効果的に、より正確にスペイン語で意思疎通ができることを目的に、スペイン語を学ぶ学生や、スペイン語の知識を持つ人々を対象に作られました。本書は2部から成ります。
▼第1部『コミュニケーションの行為』
コミュニケーションのための様々な行為を下記の6項目に分類し、それぞれの項目に関する最も便利な、使用頻度の高い表現を集めました。
A. 人とつきあう
B. 情報を求める/与える
C. 行動に移るために
D. 態度を明らかにする/感情を表現する
E. 流暢に話すテクニック
F. 職場で話す/書く
▼第2部『会話』、および付属CD
住居・健康・買い物等の日常生活における代表的な13のテーマに関する50の会話で構成されています。それぞれの会話の中で、第1部で学んだ表現が使われています。
会話が行われる状況、話者の年齢や社会階層によって言葉づかいが変わります。言葉づかいは、平俗・普通・丁寧の3段階に分類され、それぞれの会話のタイトルの右端に示されています。
付属CDには第2部の会話が効果音入りですべて収録されています。
姉妹書:『イギリス英語会話クイックレファレンス』
登録情報
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より多くの例文に目を通すことは外国語学習者にとって必須なことですが、本書の例文の数は桁外れといえます。初級者向けの基本的な文法説明を一切排して紙幅に余裕を作り、そこへ多種多様な例文を徹底的にはめ込んでいるのです。
例えば「同意する/同意しない」ための表現だけで3頁に渡り約40もの例文が掲載されています。
中級以上の実力を持つ人(西検3級以上の学習者)だけを対象に、思い切りよく作った会話学習書と考えたほうが良いでしょう。
付属のCD(1枚)は後半の会話例に限って収録していますが、足音や呼び鈴などの効果音まで入ったドラマ仕立てのものです。吹き込み担当者の発音はsの音に特徴があるので、中南米出身者ではなく、スペイン出身者です。プロの声優を使っているのでしょうか、ラジオドラマのような大変凝った作りの録音で、会話のスピードは外国人にとっては半端ではない速さです。ですからこれは反復して発音練習をするためのものではなく、あくまでネイティブの自然な日常会話に耳を慣らすためのCDと考えるべきです。
市販されているCD付きスペイン語学習書をいくつも手にしてきましたが、これほどレベルの高いものは稀有といえます。この付属CDの内容が自在に聞き取れるようならおそらくスペイン映画を日本語字幕なしで楽しむことも可能でしょう。
そもそもフランスで出版された書とはいえ、英語以外の外国語学習書でこうした上級者向けの良書を販売する出版者が日本にも現れたことを慶賀したいと思います。
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