スーダンのダルフール地方で起きた大虐殺事件の国際裁判が未来都市ウィーンで開かれ、被告人の軍事独裁政権の将軍と彼の有罪を証言する7人の証人が招かれる。護衛を命じられたMSSの特甲児童の少女達は対面した証人達の強靭な意志に打たれ、心を通わせ、何としても守り抜く覚悟を新たにする。
しかし、厳戒態勢の国連ビルを武装テロリストが急襲。予想外の大部隊、重武装、悪天候により孤立する警備隊、巧妙に張り巡らされた計画と罠、裏切り、そして、最強の敵の登場。我が身をいとわず奮戦する少女達だが、自らの死さえも見越していたかのように淡々と殺されていく証人達。
破局を目前に最後まで抗うことを決めた少女達。
この作品は書店でたまたま見つけてシリーズものだとは知らずに購入したが、それでも面白かった。
設定は近未来だが実際のスーダンのダルフール問題を素材にして、様々な角度から検証している点に驚き、それを「世界統一ゲーム」という主人公達と証人達との遊びの中で上手に解説しているようだ。
前作と次回作を読みたいと思わせるほどストーリーにも戦闘シーンにも迫力があった。
欠点といえば文書が独特で多少読みづらいことと500を超えるページ数だが、中高生にも知って欲しいダルフール問題を素材にしているので☆5つにしました。