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5つ星のうち 4.0
原題のSpliceとは「つぎはぎ」のこと。, 2011/2/28
レビュー対象商品: スプライス [DVD] (DVD)
カルト作「Cube」で確かな才覚を見せたビンセンゾ・ナタリ監督、久々の新作。
企業のお抱え研究者、クライブ(A・ブロディ)とエルサ(サラ・ポーリー)は予算カットと研究成果提出のプレッシャーから一線を越えた実験に手を染める事に。
人間と様々な生物のキメラとして誕生したその新生命体はやがてDrenと名付けられて急速に成長。
高い知性と特殊な能力を備えたドレンと二人の研究者の間にはやがて危険な絆が生まれるのだが・・・。
SFやホラーファンだけでなく一般の批評家筋の評判も良かったようです。
その理由は見れば分かりますが、単純なSFホラーから微妙に逸脱したテーマが含まれている「異色作」になっております。
遺伝子操作による新種生物の誕生とそこから生じる恐怖というのは本作の元ネタでもある「フランケンシュタイン」を筆頭に数多に存在するわけですが、
それらの系譜に連なる作品でありつつ、見る側の予想を外す展開で先の読めない出来になっております。
表面的には只の「ゲテモノホラー」なのだが実力派の主演二人の演技力もあって、軽薄さはほとんど感じられません。
それが純然たるホラーを楽しみにしているとちょっとズレを感じさせる一因かも。
ブロディ氏も手堅いですが、やはりサラ・ポーリーが巧い。
彼女がドレンに対して自分の母親との関係を投影し始める辺りは説明不足ではありますが「ドラマ」としても見どころになっております。
しかし問題はやはりこのDrenと呼ばれる生命体の姿形にあり。
幼児期の姿からして「見てはならないもの」の雰囲気が濃厚で生理的に引っかかるものがあります。
成熟期のDrenはフランス人女優(デラフィン・シャノー)が扮しているのだが肉感的な肢体とCGで加工された顔相が異様にインパクト大。
「彼女」の成熟が展開上大きな意味を持つのだがインモラルな展開も孕んでおり、「生理的な嫌悪感」を感じる人も多いのではないでしょうか。
スプラッタ的な描写を期待すると肩透かしを食わされるかもしれませんが、ドラマとしてもちゃんと見れる不思議なSFモンスターホラーとしては「面白い」。
さて、ナタリ監督の次回作はあの「ニューロマンサー」!
シナリオに対して原作者ギブスン氏からもOKが既に出たそうです。
撮影はカナダやイスタンブールなどワールドワイド、当然ですがTOKYOも舞台になるそうです。
もしかして「サイバーパンク」ってリバイバルの兆し?
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5つ星のうち 3.0
こいつらホンマに科学者か?!高校生なみの行動パターンをとる科学者夫婦が子供のように育てるフリークスの話, 2011/7/3
レビュー対象商品: スプライス [DVD] (DVD)
同じダークキャッスル系で「エスター」という作品があったが、作品の空気感(全体に青っぽくてサチってる感じ)から若いカップルに子供がやってくる(とんでもない子供)ストーリーまで良く似ている。作品の出来は「エスター」のほうがはるかによい。
この作品「スプライス」を見ていてイライラしてくるのが、「こいつらホンマに科学者か?」というほどの超バカぶりを発揮するところ。無計画にほとんど衝動的に行動し、安全管理もないほとんど高校生なみの行動パターン。こんなヤツらをよく会社は雇うものだ。実際えらい目にあったわけだけど、全然懲りている様子もなくまた明らかに破局的な間違いを示唆するエンディング。
遺伝子工学で化け物が生まれる映画はよくあるけど、たいていは生まれた瞬間から人を襲ってすぐに手がつけられなくなるのに対し、この作品のユニークなところは子供のようにおとなしいところ。生まれたときはエイリアンの胎児みたいだけどだんだんと人間の女の子みたいになってくるので、妻であるサラ・ポーリーはもうほとんど自分の子ども扱い。一方夫であるエイドリアン・ブロディはずっと危険な実験対象としか見てない...はずが、とんでもないバカをしでかす。この辺なエッチなところも、ダークキャッスル系だ。
サラ・ポーリーは、前の「ドーン・オブ・ザ・デッド」では若いときのユマ・サーマンをほうふつさせるかわいさがあったけど、ウェストのくびれがなくなってしまった。バカ科学者女としてはいいキャスティングかも。
ところどころ出てくるジャパンのポップ文化は誰の趣味なのだろうか。
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5つ星のうち 5.0
こりゃ〜凄い映画だ, 2011/6/16
レビュー対象商品: スプライス [DVD] (DVD)
久々に衝撃的な映画。
軽いタッチでなんとなく触れた映画はあってもここまでがっつり遺伝子イジクリの狂気と興味と気持ち悪さにガッツリ取り組んだ映画はあるまい。
オープニングの映像からラストまで画面に喰らい付いてしまう。
新種の生き物のCGが、キモイものから可愛らしいものまでを与えたい印象を見事に表現していて、見た事もない生き物に感情移入すらしてしまう。
科学者のくせにえらく管理のツメが甘かったり必要以上の性的表現等々ツッコミどころは満載だが、それを補って余りある展開にいちいち驚き、こちらが予想している最たる展開をことごとくやってくれた稀有な映画。
エイドリアンブロディは「プレデターズ」等々SF映画への出演が相次いでいるが何か戦略的な事なのだろうか。
なんにしろ久々に眠気をぶっ飛ばすほどのぶっ飛んだ映画で嬉しくなりました。
どうでもよい、という感想を言わせない。必ず観た人の反応を強烈に引き出す。
自分の棚に並んでいるのを見てニンマリできる映画。