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スピノザ―実践の哲学 (平凡社ライブラリー (440))
 
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スピノザ―実践の哲学 (平凡社ライブラリー (440)) [単行本]

G.ドゥルーズ , 鈴木 雅大
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

大切なのは単なる理論でも実践でもない。概念の発明と情動の開放とを結びつけること。生の総体を自由な出会いと相互触発へと促してやまないスピノザからの力強い風。94年刊に付論、年譜・書誌を加筆。

登録情報

  • 単行本: 317ページ
  • 出版社: 平凡社 (2002/08)
  • ISBN-10: 4582764401
  • ISBN-13: 978-4582764406
  • 発売日: 2002/08
  • 商品の寸法: 15.8 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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35 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ドゥルーズの数ある書物のなかで、自身の独自の哲学的立場と、その哲学史的凄みと、さらには読者への教育的配慮とが、絶妙に結晶しているのが、この小さなスピノザ論だと思われる。しかも訳が見事なので、安心して読める。

まず第一章・二章では、的を得たスピノザ解釈が大胆に示され、教育的配慮の行き届いた最上質のスピノザ入門となっている。スピノザ入門という点で見れば、最初の三つの章を読むだけでもすでに十分にこの書物の意味があるだろう。
だがなんといっても本書の真髄は、その第四章と第五章にある。この部分は一転して超難解なのだが、哲学史研究者としてのドゥルーズの本領がいかんなく発揮されており、凄みと深みがある。もっとも、かなり専門的なスピノザの知識がないと、なかなか味わいつくすことは難しく、我々普通の読者としては、四章・五章は読み飛ばしても差し支えないと思われる。

さらに本書が素晴らしいのは、その最終章である。ドゥルーズはこの章では、スピノザ入門でもスピノザ研究でもなく、スピノザにインスパイアされた自らの哲学を展開してみせてくれる。といっても何か小難しい理論が述べられるわけではなく、読者は軽いテンポの文章に誘われるままに思考の運動へと連れ込まれる。ドゥルーズはスピノザ哲学に息吹を与え、きわめて新鮮なかたちでこの哲学史の古典をノリノリでライブ演奏してみせるのだ。
「エチカ(倫理学)=エソロジー(動物行動学)」という大胆な等式を提示してみせる本章は、内容的には『千のプラトー』の第十プラトーのなかにある「あるスピノザ主義者の思い出」と重なっている。だが本章のほうがシンプルで見通しがよく書かれているので、とても読みやすい。この文章はおそらくドゥルーズ自身の哲学への最高の入門となるのではなかろうか。

このように、本書はドゥルーズがもつ哲学史研究の重厚感と、哲学教師としての一面と、自身の斬新な哲学的スタイルとが、すべて一書に盛り込まれているという点で、また訳もよく手ごろな文庫本であるという点でも、最高のスピノザ論であり、稀有の哲学書であり、また格好のドゥルーズ入門書なのだ。
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22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
生の哲学 2005/11/12
形式:単行本
スピノザの特に「エチカ」についての解説書であり、
五つの章より構成されるが、一つ一つは比較的独立していて
それぞれ面白い。
わかりにくい部分もあるが、スピノザの魅力について
余す所無く書かれていて、「エチカ」を再度読もうと
いう気にさせる。
スピノザほど古来から今に至るまで
それこそ「衝撃」をもってさまざまな思索家に影響を
与えた哲学者はいないと思う。
スピノザを信奉する人は
ゲーテ、ニーチェ、ドゥルーズなど枚挙に暇がない。
「生とは一個のありようそのものであり、すべての属性において
同一の、ひとつの永遠の様態である。…ただ思惟するもののみが、
罪責感も憎しみも知らない高い力能の生をかちえ、ただ生のみが
思惟するものを開展するということなのだ。…スピノザは希望も
勇気さえも信じていなかった。彼は喜びしか、洞察する視力しか
信じていなかった」
これこそ生の哲学、しかしそれへの道はスピノザが示したごとく
険しく、類稀なものである。
このレビューは参考になりましたか?
26 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By CARAX
形式:単行本
「ポスト構造主義」と呼ばれる思想には、脱構築や逃走を賛美するだけで「倫理」が欠如しているなどという批判をよく聞くが、この本は、ドゥルーズがスピノザに託しつつ、自らの「倫理」を語った貴重な書。『スピノザと表現の問題』より分かりやすい。ドゥルーズとガタリの共著『アンチ・オイディプス』はフーコーによれば「フランス語で書かれた初めての倫理の書」とのことだが、この『スピノザ──実践の哲学』はその意味を理解するための参考書としても有効だ。

第1章はスピノザに対する内在的理解なければ書けない名文。

第2章には本書の白眉の基本的問題が出尽くしている。

最終章は、『ミル・プラトー』での展開を踏まえて、「スピノザと私たち」という問題提起をしていて、スピノザの哲学が、いままさに「現在の哲学」「未来の哲学」であることを訴える。

用語集は後々味読・熟読する価値がある重宝なもの。
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