本編の画質は旧盤と変わりませんが、音声は嬉しいDTS付となりました。そして豪華な特典には目を見張るばかりですが、中でも驚いたのは、日本では恐らく初めての公への登場となる1940年代に作られた「ハリウッド・テン」というドキュメンタリーを収録していることです。この約15分の短編は、当時、マッカーシー上院議員による非米活動委員会でのいわゆる赤狩りに抗して委員会での証言拒否をしたために約1年間の収監生活を余儀なくされ、その後のハリウッドでの生活も大きく変えられてしまった10人の映画人(ハリウッド・テン)が自らの立場の主張と政府による文化的ファッショに対する異議申し立てを行った貴重な記録です。テンの一人が「スパルタカス」の脚本家ドルトン・トランボです。その4年前「黒い牡牛」では変名によりアカデミー・オリジナル脚本賞を受賞、授賞式に誰も現れないという空前のハプニングが起き、この魔女狩りは実効性を失っていきます。アクター・プロデューサーであるカーク・ダグラスら勇気ある映画人が「スパルタカス」で漸く実名復帰させ、10年後、トランボ執念の「ジョニーは戦場へ行った」完成に結びつきます。この貴重な特典を見ることができただけでも買った価値がありました。