幼い頃に両親を亡くし、伯父夫婦に育てられたピーターは内気で冴えない高校生。学校ではいじめられ、隣に住むMJには想いを打ち明けられずにいる。ある日、社会見学で訪れた研究所で遺伝子を組み換えられたクモに咬まれたピーター。翌日目覚めると、彼の体には特殊な能力が備わっていた!・・・
ヒーローが悪人を倒してめでたしめでたし、の勧善懲悪物とは違い、ヒーローの苦悩と成長を描いたヒューマンストーリーでもあるんだな、と感じました。主人公ピーターが、特殊能力や発達した運動能力に慣れていく課程も面白いし、何よりまず能力を自分のために使おうとした人間くさいところが実にいい。その後も、能力を人のためだけでなく、新聞社に雇ってもらう時など、私用にも使っているし。普段は冴えなくて、真面目で人の良いピーターに、トビー・マグワイアが見事ハマっていました。
スパイダーマンが巧みに糸を操り、摩天楼を駆け抜けていく場面は、否応なく興奮を盛り立ててくれました。自分が空を飛んでいるかのような気分を味わせてくれるカメラワークが、実に爽快です。親友や片思いの女の子との人間関係も一筋縄ではいかないところにも現実感があって、良かったです。MJが浮気性に見えてしまうのは、仕方ないことなのか。物語を見た限りでは、ピーターがスパイダーマンにならない限り、MJは彼に見向きもしなかったんだろうな、というのがちょっと残念です。