中薗さんと言えば、日本で唯一といってもいいスパイ小説家。
しかし、本書はスパイ小説についての6章を除き精彩がない。レビューアーの志村さん指摘のとおり、日本語が粗雑とも言える。
同じ引用の繰り返しがあったりする(編集者の責任?)。
ソ連崩壊の直後で著者にもさすがに戸惑いがあったのかも知れないが、慌てて寄せ集めた感じ。しかも、引用されるスパイの条件といったものが
全然面白くない、ということもある。
本書を読むなら、入手困難かも知れないが「現代スパイ物語(講談社文庫)」をお勧めします。「はじめに」の文章なぞ大変素晴らしいものですよ。
中薗さんの小説はほとんど読み、そしてすべて☆4つ以上の評価をするものですが、この著作だけは☆2つになります。