優秀な日本人研究者による経営学の本である。
しかし、残念なことに筆者は「斬新な切り口」だと主張しているが、すでに米国では同じテーマについて10年以上前から研究が積み重ねられている(たとえば「語られる戦略:物語としての戦略談話」 Barry, D. and Elmes, M. 1997. Strategy Retold: Toward a Narrative View of Strategic Discourse, Academy of Management Review, 22(2): 429-452)。
筆者は日本を代表する研究者であることは誰も認める。それだけに、世界の研究者と互角に勝負できる独創的な視点や問題意識が欲しかった。そうでないと、経営学研究も「米国のモノマネ」と言われても反論できない。