イギリスのメロディアス系ハード・ロック・バンド、テンの4年半ぶりのアルバム。ゲイリー・ヒューズ(Vo)始め参加者は、お馴染みジョン・ハリウェル(g)、ポール・ホドソン(key)に加え、新加入(録音の為だけの方かも?)のニール・フレーザー(g)、マーク・サムナー(b)、マーク・ゾンダー(ds)。2001年に発表された「ファー・ビヨンド・ザ・ワールド」以降、出す作品毎に誰かしらメンバーが交代しているという程にメンバー・チェンジが相次ぎ、徐々にバンドとしての実体が見えにくくなってしまったテン。本作の歌詞カードにもメンバーの集合写真は載っておらず、そのイメージは未だ取り払われていないが、曲を聴くと、楽曲はテンの持ち味を失う事無く、テンである事を認識できる。
民族音楽的なリズムをイントロに取り入れ、その後ミドル・テンポで壮大に進行する1曲目「エンドレス・シンフォニー」他、「キングダム・カム」「ブック・オヴ・シークレッツ」等、全体的に低音〜中音域を活かした音作りがメインの曲が多い。また、バラード「ラヴ・ソング」、英国ならではのドラマ性を兼ね備えながらもキャッチーな「アワーグラス・アンド・ザ・ラストスライド」といった曲もあり、ゲイリー・ヒューズが書く曲が好きな方なら、本作も充分期待を裏切る事のない仕上がりだと思う。因みにラストの日本盤ボーナス・トラック「ダークネス」は、タイトルに反しポップな楽曲。
一時期は楽曲的に厳しい時代もあったテンだが、ゲイリー・ヒューズのソロ作品も含め、最近は曲の質も充実した作品が続いており、本作も正にそれ。あとはメンバーを固定し継続的なライヴ活動を行い、ファンの前にバンドとして姿を見せてくれる事を願いたい。