完全男子禁制・同じ敷地内に建つ、良家の子女ばかりを集めた3校の女子校を舞台に繰り広げられる女の子同士の極めて浮世離れした交流を、それがさも当り前の光景であるが如く自然なタッチで描き出す、『ストロベリー・パニック!』という作品の基本路線はそんな所だと思います。その基本を踏まえた上、小説、アニメ、ゲームと言った様々なメディアにて展開されてきた企画モノな訳ですが、それぞれのメディアの特色を活かすためにメディア毎に異なったシナリオが用意されており、それぞれが独自の魅力を持った作品になっている点が高く評価出来ますね。
但し、このコミック版『スト・パニ』は小説版のコミカライズであり、コミック版独自の展開が繰り広げられている訳ではありません。ストーリー展開はほぼ小説版そのままですし、作画担当者は小説版にて挿絵イラストを描いていた方ですので、このコミック版は"表現スタイルを変えた小説版"と位置付けられると思います。
この第2巻は小説版第1巻のP190からラストまでを描いています。前巻でキャラクターの紹介と配置をほぼ終え、今巻ではエトワール選第1選の顛末が描かれています。
小説版では文字でしか描写されていなかった要、瞳、水穂そして花織等をビジュアルで楽しめるのは嬉しいですね。また、光莉と夜々のかなりアブナイシーンや、渚砂と玉青の入浴シーンといったサービスシーンが追加されているのもコミック版ならではだと思います。
ただ、全体的に渚砂と静馬をメインとした部分を抽出した内容となっており、特に小説版ではスパイス役として非常に良い味を出してた、玉青と夜々の出番がかなり割愛されてしまっているのが残念でした。その分渚砂と静馬の描写に傾注している訳ですけどね。
逆に、ル・リムサイドは小説版より早めにその存在感を醸し出しています。この先3校入り乱れての展開を予感させるネタフリと言えますね。特に千華留には要注目ですよ。