1968年11月、アンセルメ(85才)最後の録音となった超名盤です。この演奏は鬼気迫る気迫と毅然とした男性的な姿勢が、否応なく聴くものの心を打ちます。当時超絶した録音技術で他社を圧倒していたデッカは録音エンジニアにKenneth Wilkinsonを起用、現代最新の録音にも勝る音を記録する事に成功して居ます。よく聴いてみて下さい。自然な音像、エスプリの利いたアンセルメならではの音色・雰囲気づくり。それらが死力を尽くした演奏のすべてを理想的な形で後世に伝えて、『時代に左右されてはいけない』というレコードの本来の目的を如実に示しています。最近のクラシック録音の多くは、この規範に較べて操作し過ぎています。このあたりも聴きどころです。