この曲はもともとストラビンスキー自身がバレエの練習用に4手のピアノ編曲を作ったのが始まり。たいていの場合は2台のピアノで演奏されます。ファジル・サイはそれを多重録音で1人でやってます。しかし、単なるピアノ版ではありません。作曲家でもあるサイはオリジナルの編曲を施してます。彼の作品で「ブラック アース」というピアノ曲がありますが、あれと同じ特殊なピアノ奏法を使っています。まるでアフカの民族楽器のような土俗的な響き。TVでこの奏法を見たとき「あ、こんな簡単方法でやっているの?」とびっくり。ジョン・ケージのプリペアドピアノをプリペアドでなく即興でやってるのです。種明かしをすると片手で直接ピアノ線にふれてもう一方でキーをたたき「ビヨン、ビヨン」という音をだす。それを「春の祭典」でも効果的に使ってます。