主人公のこの男、各章の最後で、必ず死ぬ。
死ぬのは、主人公のみならず、アウトローの人間達や刑事なども含む。
ところが、主人公は、死ぬ時に何故か、一日だけタイムスリップし、過去に戻る。
これが、幾度となく、繰り広げられ、タイムスリップした後には、いったん死んだ人間も、蘇っている。
物語を貫く、一本の筋がある。
それを、主人公は、何度も死んで、同じ一日を、繰り返し体験する事で、真実に迫る。
タイムスリップする事は、非現実的ではあるが、同じ日を繰り返す事によって、浮き彫りになる事柄も多い。
作品では、バイオレンスと拳銃が多用され、物々しい。
感傷に浸る間もなく人が死ぬが、ハードボイルドとはいえ、時にしんみりとさせられる。
同一の日を繰り返し体験して、段々と見えてくる。
作品は、こういう部分が中核になっており、大変面白い。
何度も死ぬ主人公に、愛着を感じる。
本作品は、傑作だ。