小学校の修学旅行の当日、ビルの屋上から身を投じた「奈美」。
その知らせを旅先でしった「麗子」、「理沙」、「真琴」は、生前奈美が教えてくれたという、「伝説の雫」を探す旅に出かけるのです。
失ってしまったものを想い出にするために、一生懸命折り合いをつけようとする彼女たちの純真な姿は、懐かしくもあり、痛ましくもある。しかし、12歳の少女達のまぶしいくらいに溢れる生命感が文章の端はしに感じられ心温まる物語であるのも事実である。
これは著者が脚本をつとめた同名映画を元にして創作された小説であるようで、1988年公開の映画撮影と同時に執筆されたというから、20年近く前の作品ということになる。
スピルバーグの映画のような嫌味なほど童話的世界を創造しだれでも涙することと、著者の好きな作家「スティーブン・キング」の『ザ・ボディ』のようなノスタルジィと青春の翳りを併せ持った作品に仕上げることをこの作品を書くにあたって目指したようである。
ちなみに、『ザ・ボディ』は映画『スタンド・バイ・ミー』の原作である。
この作品の執筆の動機については、本書巻末の著者あとがきに詳しく記されている。