いつ聴いても初来日の興奮がよみがえってくるアルバム。サウンド的にはキースのギターが必要以上に歪んでたりする。
冷戦状態のミックとキースが、仲直りするかケンカ別れするかわからないままバルバドスで落ち合って、仲直りに成功。そのままポンポンと曲作りが進んであっという間にアルバムができた。だから曲の良し悪し以前にええ話です。
小粒なロックでグイグイ押す前半に対し、また後半が素晴らしい。「Almost Hear You Sigh」はキースのソロのボツ曲だが、アーバンな雰囲気。たしか当時地味にシングルカットされてた。
そして「Continental Drift」は素晴らしい。ブライアンが昔尋ねたモロッコの楽団を20年の時を経てストーンズが訪れて一緒に録音、という背景なのだが、企画負けしていない。ワールドミュージックをやるロックミュージシャンというのは、敬意を表すあまりなのかロックのダイナミズムを忘れてしまう人が多いが、ここでのストーンズは自分の物として完全に消化している。なぜかバリ島のケチャックダンスも混ざり、しまいにチャーリーは自転車の車輪でパーカッション!この「なんでもあり自己流ミクスチャー感覚」というべきものが発揮された最後の曲じゃないかな。
そして最後はキースの美しい「Slipping Away」で締める。
ツアー発表の記者会見で「新曲できたぜ」と言ってaiwaのラジカセからこのアルバムの曲を流したのだが、「かわってねぇ〜」と驚いたものでした。