2001年「情報の経済学」によりノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツ教授が、週刊ダイヤモンドに2003年以降月一回寄稿した記事をまとめた著作。
一回読み切り形式で経済通の人だけではなく一般人にも読みやすい。
特に、最近問題になっている「サブプライムローン問題の箇所」は面白い。
ここで、教授は、グリーンスパン氏を名指しし「グリーンスパンは、こうした変動金利住宅ローンを推奨することによって、借り手がリスクを増加するのをあおったのである。」と批判している。また「住宅バブルはついに崩壊し、住宅価格の下落により住宅ローンの額のほうが持ち家の価格より高くなっている者もいれば、金利の上昇でローン返済ができなくなった者もいる。(中略)住宅バブルはアメリカ人に収入以上の生活をさせ、家計の純貯蓄は過去二年にわたりマイナスとなった。この成長エンジンが止まったのだから、アメリカ経済がどのようにして減速を免れるのか、その方策は見えてこない。(中略)『人間の誤りはその人が舞台を去ってからも長く影響を残す』という古い金言があるが、それはグリーンスパンについて間違いなく当てはまる。」と記している。
「なるほど」と、うなずいてしまった。世界経済理解の一助になる好著。