イギリス人歴史家サイモン・セバーグ・モンテフィオーリが、英国文学賞を受賞した作品です。まずは上下2冊の本の厚さ(上下で約1300ページ)に圧倒されます。ちょっと寝転んで気楽に読める本ではありません。(内容だけでなく、本自体が重い!)そして、赤と黒の装丁は、独裁者スターリンの名前と共に、死の淵を覗き込むような胸騒ぎを感じさせるのに効果抜群。共産国ソ連が崩壊したからこそ、見たり聞いたりすることのできた膨大な書類、写真、証言をもとに描かれている貴重な文献です。家族関係からスターリンの内面を見つめただけでなく、ナチス・ドイツ、金日成の北朝鮮、毛沢東の中国、そして日本に対するソ連側からの視点が出ているところには、はっとさせられました。