本書ではスターバックスの設立から現在までの歴史的背景とその強力なブランドビルディングについて簡潔にまとめられている。
スターバックスに興味のある人、スターバックスのブランドについて興味のある人にはわかりやすいコンパクトな本である。
評価が少し厳しい理由は、本書に書かれている大半が、「スターバックス成功物語」(ハワード・シュルツ著)と情報がかぶっており、さらにそれ以外の部分の大半が「なぜみんなスターバックスに行きたがるのか?」(スコット・ベドベリ著)とかぶっており、残りの部分は一般的なマーケティングのお話で少し肉付けされているという感じで、独自のソースが薄いことに由来している。
また、著者はスターバックスの広告宣伝費が少なかったことを理由に、同社がほとんどマーケティング活動を行っていなかったと語っているが、スターバックスのような企業においては、ブランド作り、製品作り、店舗作り、積極のコミュニケーションの組み立て、コーヒー農家の育成、焙煎技術の向上など、そのすべてがマーケティング活動、ブランド活動といって差し支えないはずである。このような近代的なマーケティングの視点からスターバックスのブランド作りについて取材していたならもっと深くてもっとおもしろかったに違いない。
せめてオリジナルの取材がもう少し多ければなぁ。
スターバックスのブランド論としてはちょっと物足りないのですが、本書の価格が低めで、コーヒーのクーポン券が2名分ついていることを考えると、実質半額で読めるので、スターバックスを手頃に知ることができる本としてはおすすめかもしれません。