エリック・エリクソンが来日した時、合唱講習会に参加し、その卓越した合唱指導の醍醐味に触れたことを、これを聴きながら思い出しています。
The Real Groupのように指揮者なしでアンサンブルを組み立ててきた人たちが、エリクソンとどう向き合うのかが興味を惹きました。まして彼らからの依頼ですから、何かしら化学反応が起きるはずです。合唱王国スウェーデンの生んだこの組み合わせは悪いはずはありません。北欧のコーラス特有の深い響きのお蔭でハーモニーの透明度が高く、濁りの少ないア・カペラが繰り広げられていました。
日本での発売は2007年ですが、2002年に収録したものでメンバーは、Sopranoが Margareta Jalkeus、alt がKatarina Henryson、counter tenorが Anders Edenroth、tenorが Peder Karlsson、bassが Anders Jalkeusの女声2人、男声3人編成です。技術的な確かさ、豊かな音楽性に満ち溢れているのが最大の魅力だと言えるでしょう。
輸入盤に書かれていたベンクト・アルヴェーンの解説(斎藤由紀子訳)と、日本版に付けくわえられた諸石幸生さんの解説という二本立てで説明がありますので、詳細はそれらを参照してください。
ノンヴィヴラートの透明なコーラスで、ピッチが揃っていますので、倍音も豊かです。解釈も自然で至極真っ当なオーソドックスな北欧の合唱曲が並びます。
讃美歌もスウェーデンで歌われているものですから、我々には馴染みはありませんが、美しいハーモニーに癒されました。和声が展開し、小節が進むに連れ、音によって織り成す光沢が万華鏡のように変化し、輝きに微妙な陰影が施されています。彼らの素敵なハーモニーによって、北欧の合唱曲の美しさを堪能できるアルバムに仕上がっていました。